まちの“いま”
11月17日㈰、福島市の北沢又団地大和田集会所で「演劇と合唱を楽しむ会」の発表会が盛大に開催されました。
お天気にも恵まれた11月17日の午後、復興住宅である福島市の北沢又団地大和田集会所で、浪江町から避難された音楽を愛する仲間7名で構成された「演劇と合唱を楽しむ会」による発表会が盛大に開催されました。
会の代表者の阿部永子さんは、浪江町出身。震災前同じ浪江町で音楽企画業を営み、今は東京の世田谷区で事業再開をされている有限会社マイケル企画が運営するピアノ教室に通っていました。
阿部さんは、『福島市に避難した後も、大好きな「音楽」には前に進む力がある。音楽を通じて浪江町の方と交流を続け、みんなで前向きに生きていきたい。』と考え、避難先である福島市の自宅で浪江町出身のご友人たちに声をかけ、定期的に小さな音楽会を開催し交流を深めていましたが、新型コロナの感染拡大以降は、音楽会の開催をひかえていました。
今回、新型コロナの感染が落ち着いたこともあり、「いつもの音楽会より規模を大きくして、避難されている多くのみなさんと交流を再開したい」と考えた阿部さんは、音楽会の参加メンバー7名で「演劇と合唱を楽しむ会」を立ち上げ、震災前に通っていた音楽教室のマイケル企画の協力のもと、令和6年度「地域経済政策推進事業費補助金(被災12市町村における地域のつながり支援事業)」を利用し、復興住宅であり12市町村から多くの方が避難している北沢又団地大和田集会所を会場とした、来場者参加型のイベントを企画しました。
発表会は、「演劇」と「ピアノ演奏」、そして「合唱」と盛り沢山!
特に、マイケル企画の代表者である添田隆幸さんが脚本を手掛けた、演劇「すえばっちゃんのうたたね物語」は震災をテーマにしたもので、共通する思いや体験を持つ来場者のみなさんの涙を誘う場面もありましたが、北沢又団地の皆さんから公募した方も含め、演技が初めてとは思えない、演者のみなさんの堂々としたコミカルな演技で、会場は笑い声が絶えず、来場されたみなさんが前向きになれる演目となっていました。
また、続いてピアニストであり、マイケル企画の講師でもある添田哲平さんの素晴らしいピアノ演奏で会場をうっとりとさせたあと、最後に行われた「みなさんで歌いましょう」のコーナーで、同じマイケル企画の講師である添田みつえさんの指導のもと、来場者全員で「フニクリフニクラ(鬼のパンツ)」を大合唱!
会場が一体となり、参加者みなさんの「つながり」の深まりを感じました。
発表会が終わり会場を後にする来場者の皆さんから「楽しかった!」との声が沢山いただけた大成功のイベントとなり、みなさんの笑顔に福島の明るい未来を感じた休日の午後でした。
2024年12月11日掲載
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