事業者・農業者の“いま”
「道の駅なみえ」内、大堀相馬焼の陶芸教室に参加できます
写真を撮らせていただいた日に対応してくださったのは、大堀相馬焼【いかりや窯】の13代目である山田慎一さん。大堀相馬焼協働組合専務理事を担われています。
大堀相馬焼とは、福島県双葉郡浪江町大堀地区で約350年続く焼き物です。
福島県内には、国指定の伝統的工芸品が5つ(大堀相馬焼・会津塗・会津本郷焼・奥会津編み組細工・奥会津昭和からむし織)ありますが、そのひとつです。
東日本大震災の翌日、2011年の3月12日以降、浪江町全域には避難指示が出されました。浪江町大堀地区は現在「帰還困難区域」に指定され、立ち入りが制限されています。
震災後、廃業される窯元も多い中、他所では再開された窯元があります。今回教えてくださった山田さんの【いかりや窯】は、2013年11月、福島県白河市に移転再開されました。
陶芸教室では、轆轤(ろくろ)や型を使わず、手で粘土をこねながら作る「手びねり」が体験できます。
マグカップ・タンブラーを作る方が多いそうですが、写真は抹茶茶碗にチャレンジしている様子。
まずは粘土を、おにぎりを握るようにポンポンと丸めた後、押して円形にして茶碗の底になる部分を作ります。
次に、粘土を細長くひも状にして、丸くした底の部分のふちの少し内側に一周させ、余分な粘土は切ります。
底の分とふちの粘土の繋ぎ目をなくすように、親指が茶碗の内側、親指以外の指を茶碗の外側に添え、親指は下に、親指以外は上に粘土を動かすように、少しづつ繋ぎ目をなくしていきます。
この作業を繰り返し、最後に飲み口部分を整え、底に名を竹串で入れて終了。
今回はこのあと、指導してくださった山田さんが抹茶茶碗の底に高台(こうだい)をつけてくださり、釉薬をかけ、焼いてくださいます。
釉薬は大堀相馬焼の色である青磁色を少し濃くした感じで、墨を入れていただき、落ち着きが出るようお願いしました。約2か月後に出来上がる予定。
週末は、大堀相馬焼協働組合に加入する窯元が交代で「陶芸工房&ショップ」にいらしてお客様さまの対応などをされています。陶芸教室も各窯元がその時間にいらっしゃれば、直接教えていただけることもあるそうです。
大堀相馬焼の特徴は、「青ひび」という、特定の粘土と釉薬を用いて陶器を焼くことでできる美しい模様。そして、願いを込めて描かれる相馬藩の御神馬の絵「走り駒」。保温性・断熱性をもつ「二重焼」(にじゅうやき/ふたえやき)という特徴があります。
併設されているショップでは、9つの窯元の作品が販売されています。
【いかりや窯】の13代目である山田さんの息子さんは現在、陶芸を学べる学校に通学中。「息子が継いでくれるのは嬉しい。大堀相馬焼の後継者を育てることは課題。2018年に京都美術工芸大学を卒業し、地域おこし協力隊員としてきた青年を指導。今は独り立ちをした。いろいろと大変なことがあったが、これからも後継者の育成、そして新しい作品つくりを頑張っていきたい。」と山田さん。
陶芸教室~手びねり~500g 1,760円
実施日の3日前までにご予約ください。
作品を受け取りに来られない場合は、別途送料がかかります。
ご予約は0240-35-4917まで。
「道の駅なみえ」内、なみえの技・なりわい館「陶芸工房&ショップ」
営業時間:10:00~17:00
定休日 :毎週水曜
住所 :福島県双葉郡浪江町幾世橋知命寺60
「道の駅なみえ」の隣、「なみえの技・なりわい館」において、大堀相馬焼の陶芸教室(手びねり)に参加できます。実施日の3日前までにご予約ください。
電話:0240-35-4917
営業時間:10:00~17:00
定休日 :毎週水曜
住所 :福島県双葉郡浪江町幾世橋知命寺60
2021年7月8日掲載
同市町村の他の記事
- 車のことでお悩みなら『有限会社ササキボデー』にご相談を!(浪江本社・本宮工場)
- 浪江町収穫祭2024~新たな食の魅力を発見~新鮮な浪江の食材×日本各地の料理人×浪江のお酒
- TAIKO-LAB 町田 第13回 発表会「和太鼓 ’N Fees」が、9/22㈰町田市民ホールにて盛大に開催されました!
- 「お魚ダイニング三好」でこだわりのお魚料理と福島の日本酒をどうぞ(浪江町→江東区東雲)
- 新工房開店から3年 大堀相馬焼 半谷窯
- 松永陶器店がリニューアルして3年経ちました
- 山田陶器店が店舗を再開し6年が経ちました
- 浪江町の「コーヒータイムなみえ」でランチをいただきました!
- 【東京恵比寿の老舗ビストロが浪江町へ新店舗オープン!】
- 「伝統は大堀にあり」大堀相馬焼 陶吉郎窯 帰還再開 6月30日OPEN