相双機構について
理事長/チーム長 ご挨拶
- 福島相双復興推進機構理事長
福島相双復興官民合同チーム長
北村 清士
公益社団法人福島相双復興推進機構理事長及び福島相双復興官民合同チーム長の北村です。
福島相双復興官民合同チームは、原子力災害で被災された事業者の方々の事業・なりわい再建を目的として2015年8月24日に設立され、以来10年間にわたり、国・県・東京電力等民間企業が一つのチームとして福島復興に向けた支援に取り組んでまいりました。
これまで、約6,000の事業者の方々への個別訪問を行い、自立再建に向けたコンサルティング支援、人材確保、販路開拓などを支援するとともに、約2,800の農業者の方々への個別訪問を行い、農地集積・集約、販路開拓やスマート農業支援など、営農再開に向けた取組も支援しております。
また、2021年からは、新たに水産仲買・加工事業者への支援を開始し、福島の水産物の認知度向上や販路開拓、海外輸出に向けたプラットフォーム構築などの取組を進めております。
これらの事業者・農業者への支援に加え、各市町村における重点施策等の実現に向け、まちづくり専門家の協力を得て広域的なまちづくり支援を行うとともに、地域に融合した持続的な関係人口コミュニティの確立を目指し、民間企業や団体等と連携した関係人口拡大に資する取組を進めております。
また、福島イノベーション・コースト構想を核とした地域の産業発展、イノベーションの創出に向け、スタートアップ支援やビジネスマッチング、各種実証の促進、産業集積の形成支援など、関係機関と連携し様々な取組を進めております。
2021年に、福井初代チーム長よりチームを引き継いで以来、私自身何度も現地を訪問し、事業者・農業者の再建に向けたご努力や各市町村の新たなまちづくりの取組に接する中で、皆さまの復興に向けた強い思いと着実な歩みを実感しております。
一方で、福島の復興をさらに加速させるためには、事業者の事業再開の加速に資する商圏の拡大や人材の確保、幅広い産業創出、魅力あるまちづくり、関係人口の一層の拡大など取り組むべき課題は未だ山積しております。引き続き、現場主義、伴走支援を徹底し、事業者・農業者をはじめとした地域の皆様に寄り添い、丁寧に向き合い共に取り組むとともに、相双地域に新たな価値を生み出せるよう、創造的なチャレンジを行い、復興に向け尽力して参る所存です。
また同時に、事業者・農業者をはじめ、関係者の皆様の復興に向けた様々な取り組みや想いなど、県内外に幅広く情報発信し、福島の復興の現状をしっかりと伝えてまいります。
東日本大震災から14年が経過しましたが、あの日は生涯忘れることのできない日であり、相双地域の復興は我々の悲願として必ず果たされなければならないと強く思っています。
福島の復興は未だ道半ばの状況ですが、『相双の復興なくして福島の復興なし。福島の復興なくして日本の再生なし』との思いを常に持ち、国・県・東京電力や福島の復興に携わる関係機関の皆さまとともに、全力を尽くしてまいります。
引き続き、官民合同チームの活動にご支援とご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。
令和7年8月
北村 清士